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小説投稿サイトに嫌気がさした理由

2023/01/03

不適切作品の横に自分の作品が飾られる事に耐えられないから。

20年以上前、ネットの世界は狭くてゾーニングは今よりも厳しかった。
性描写はR20に入り、全年齢向けには匂わせすら見当たらない。もっともそれは、私が「恋愛ものに興味がなかった」という理由もあるとはいえ、ざっと見ていくタイトルに「セックス」「夜伽」「エロ」などという言葉を全年齢向けで見かける事はなかった。


それらは存在しない事が当たり前で、それらを入れたければR20にどうぞという環境だった。


20年後の今、全年齢向けには「寝取られ」「不倫」「ハーレム」「ビッチ」という言葉が混ざる。アダルト作品かと思ってしまうが、それらが全年齢向けサイトでR15(軽い性描写OK)として、またはR18作品と言う表示と共に全年齢向けサイトで飾られている。


さて、R18とは一体何なのかと頭を捻る。


言葉で消去をするのは言葉狩りだ……確かにそうかもしれない。しかし、どう考えても子供に対して不適切、または大人であっても苦手な人がいる可能性がある言葉が平然と並ぶ。


一時期、「自傷」という言葉が完全アウトだった時期がある。子供の自殺が問題になりその影響の一端が「ネット上にある」という理由から「自傷表現」はR18作品へと変えられた時期だ。

自傷すらR18へと移動させたあの時代の空気はすでになく、性に関する言葉が堂々と全年齢向けに存在している。

正直、それらのタイトルがついている作品の横に、自分の作品が置かれる事に私は耐えられない。

描写云々ではなくて、タイトルでそのような言葉がついている事が耐えられない。言葉狩りと言われてもいい。文字を書く者ならば、言葉を考えぬき本当にその言葉が必要なのかを考えてほしい。

性的な言葉のタイトルは単に「目立つ」
それだけでつけられているとしか思えない。そして、実際にその目立つ作品たちのPVは上がり、トップページで目にする事が多くなる。


悪夢である。


作品ではなくて、「売れる商品」を目指しているとしか思えない。

私は商品の隣に私の大切な作品を置きたくはない。目を引くタイトルで目立つことではなくて、研ぎ澄ました言葉の作品を読みたい。