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小説投稿サイト ノベルピアを使ってみた3

2023/01/03

※個人の雑感なので、ここに書いてある事は正しいとは限りません。


 さらにここから、どうでもよさげな今後に思う事。

思うのは……マグネットマクロリンク(旧マグネット)と同じ運命をたどりそうなサイトだなと。
マグネットも海外でしたよね。


さて、まず日本の小説投稿サイトは、独特の文化を作り上げているらしい。
らしいと言うのは、私もいろいろ調べてそうらしいと知っただけなので、海外がどうなのかを詳しく知っているわけではないから。

日本には『小説家になろう』に代表されるように、膨大な作品数と膨大な読者を獲得しているサイトがすでにある。それに追いつくようにいくつかの有名サイトも存在している。そしてそれらの作品は『タダ』で読めてしまう。

そう、日本の小説投稿サイトは『タダ(無料)』で読めることが前提で、作品を読むために読者は時間をかけてもお金を払う気はない。

さらに作家たちは基本的に『個人』で『自分の力量の範囲』で書くと言うスタイル。


次に海外(たしか、中国や韓国辺りだったかな)ではというと、作家たちは『集団』で『大量に書きだす』らしい。そして、お金を得るというスタイルを確立している。それはPVだったり、電子書籍だったり、サイト内での有料公開だったりする。(マグネットはそれを目指していたらしい)

紙の本でお金を得る=書籍化必須というのは日本独自の文化らしい。……向こうはペーパーレスが進んでるらしいので、紙の本なんてものが『あり得ない』のかもしれない。


さて、この文化の差を知っているとノベルピアのコンテストが、なぜあのような条件なのかが見える。

ここで、コンテストの概要を見てみる。

『募集部門 
全てのジャンルのWEB小説
(他社無料連載作/共同執筆/R18小説可)』

『連載の分量
一話当たり空白を除いて三千字以上(プロローグ除外)
審査対象はコンテストの期間内に20話以上を連載した作品(プロローグ除外)』

『注意事項
3.コンテスト受賞後、無断で連載中止をした場合、受賞が取り消され支給された賞金が回収される事もあります』


ツイッター上ではコンテストの条件の厳しさに諦める声も聞こえる。
それはそうだろう。こんな条件、個人でやっていては無理だ。辛うじて長編完結作をもっているならチャレンジできるかもしれない。しかしその場合は、『注意事項4 他者より3話以上先行公開』という条件がネックになるかもしれない。全てを期間中にノベルピアに載せる事が出来るかどうかだろうか。

これだけで、コンテスト参加者たちはぐっと減り競争率は低くなる。


ただ『連載中止をした場合』とあるように、最終的にサイト内での有料公開を目指しているような気がする。その場合、コンテスト受賞者は三千字を定期的に吐き出す事が求められている。(この辺りはマグネットと同じ構造と思われる)


さて、このコンテストの攻略法はやはり海外に倣って『共同執筆』しかない。しかし、そのノウハウを持っているという人を私は日本で見かけた事がない。漫画の原作と絵が分かれているならよくある事だが、小説を複数人で書くなど細かい点で文章が変わってくるのでまとめあげるだけで一苦労である。

共同執筆をするには『自分と似た文章の人』を探すか、『プロットをなるべく細かく設定して誰が書いてもほぼ同じになる様にする』か。

マンガならば背景をアシスタントさんになどはある。小説には同じテーマで書く『アンソロジー』のようなものはあるが、それでさえそれぞれの文章は全く色が違う。同じ作品を違和感なく、別の人が書く……海外ではどうやってそれを成し得ているのかのノウハウをまず知りたい。


さらに、共同執筆が出来たとしても次は、金銭の配分をめぐって争いが起きそうだ。そう考えると一人で書くのが良いが、一人で書くには条件が厳しすぎる。


ノベルピアがやるべきことはまず、『共同執筆』のノウハウの普及からではないだろうか。それがなければ大量の文字の定期的な更新はできない。

現状では『長編完結作』を持っていて金銭の絡む受賞歴のない作者からそれを刈り上げてしまえば、終わってしまう。そうでなくても、コンテスト条件を考えても他社から長編を引き上げるのは大変なので、どれだけの作者がそこに引っかかるのか謎である。


とにかく、ノベルピアが求める作品と作者が日本には存在していないのではないか……と、コンテストから考えてしまった。


と同時に、読者は金を払わずお金にならないから撤退というマグネットと同じ構図が透けて見える。


日本の小説作品の金回収は、書籍化(コミカライズ含め)メインなので、サイト内有料化もしくは電子書籍化で回収しようとすると、そこについて行く読者はぐっと減るような。その他に上手く回収できる仕組みがあるのなら別かもしれないけど……。

マグネットに期待してそこに作品置いてた私は、サイト放置されて投稿システムに起きてる不具合まで放置されて作品撤退という道を辿ったので。
サイトが置いていかれてるだけマシかもしれないが、大抵はサービス終了で終わる。


そして、『表紙絵の性的なもの』排除への意識は見えるが、小説作品への表現についてのあれこれはないので全年齢向けの性的作品なんてのはあり得るなと思ってしまう。金に換算するならエロが儲かるのは当たり前なので。成人向けにするとkindleやアプリで規制があるからイラストの性的表現だけを規制してるのでは??と勘ぐっている。


韓国サイトも成人向けOFFにしていてもきわどいイラストと怪しい言葉が並んでる。つまり、まぁ。そう言う事。




《追記》9/2

R18でたぶん稼ぐのだろう。R18のオンオフはアプリ対策(?)なのかな。やたらとイラスト表紙ではルール明記されてる。アプリはまだ出てないみたいだけど、おそらく出てくる……よね?

ノベルピアへの興味を失ってしまったので、退会する。



小説投稿サイト ノベルピアを使ってみた1
小説投稿サイト ノベルピアを使ってみた2
小説投稿サイト ノベルピアを使ってみた3
ノベルピアから考える韓国語と日本語の違い