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お金と家事と親子関係

2022/05/02

ツイッターを見てると
「私の親は毒親だから、大学進学費用も出してくれなかった」と
いうようなものをみかけた。

他にもつらつらと「お金があったら、大学に行ったのに」「大学進学までの費用もないのに子供なんか作るな」とか。

一理はあるが、親の立場に立ってみたら、きっと微妙な気もする。
自分の親を『毒親』と言う事は、構わないと思うし、この人の気持ちも否定したいわけではない。


ただ……たぶん、言葉が足りないんじゃないかなと思った。

『お金が無くて、大学進学が出来なかった』
と言う事が事実だとしても、恐らく背景には色々あると思う。

ただ、とても気になるのは『お金があったら、子供に使っていたのか』という部分。

『毒親』というのだから、『お金があっても、子供に使ってくれない親だっただろう』と言う事なのかなと思っている。

お金が無いという事実と、だから『毒親』は結び付かないし
「お金があったら大学進学が出来た」も怪しいのでは?と思う。

他の事に置いても、「お前なんかに、何で金を使わないといけないんだ」という態度だったならば、子供の心は傷ついていくし、『毒親』と思っても不思議はない。
もしくは、「うちは、貧乏だから大学になんて行けない」と常に言われて、諦めさせられたのかもしれない。



ツイートした人が、大学にこだわりがあるのは判った。
が、なぜ、そこまでこだわるのかが分からない。
ただの『大学に行けなかった劣等感』なのか、『どうしても行きたい大学があった』のか、

けれども、大学は義務ではないので、「行きたければ、自分でお金をためたり、奨学金を調べていける方法を模索することはできる」
ただ……、大学の学費もバカみたいに上がってるので、『頑張れば行けるよ』とは言えない。
親に頼りたい気持ちは判るが、その親に『大学費用を用意してから産め』というのも酷な気がする。親世代よりも学費の金額が上がっている。しかし、給料は上がらない状態だったと思う……。


親を責める前に、国がいかに子供の為にお金を使わないかを、調べた方が良い。
大学進学時のお金の問題だけならば、日本は『大学の学費が馬鹿高い』のに、『給料は上がらない』国という記事がちらほら出てくると思う。


ただし、これは大学進学時のお金の話だけならば。
おそらく、他にもいろんな問題があって、親を責めたくなってるんだろうなぁとは思う。
ただ、大学進学のお金で親を責めても、あまり共感は得られない。
共感するのは、金額を知らない人達ぐらいじゃないかなと思う。


「何をされて自分が傷ついたのか」を知るのは大切だと思うケド、
もっと絞って考えないと
「親は大学費用まで準備してから産め」なんて言っても、そのお金、子供に使ってくれるか分かんないよ?と言いたくなってしまう。

お金があったら、大学進学させてくれたと思えるなら、良い親じゃん……と個人的には思ってしまう。



もう一つ。


昔、高校生(……中学生だったかな)が質問サイトで「母親が家事を一切してくれない。どうしたらしてくれるの?」と書いていた。
親の状況が不明だったけれども、とある人が回答で
「家事をあなたがするのは、負担だと思います。お母さんにしてもらいたいと思うのも、もっともだと思うのです。
ですが、もしかしたら、お母さんは疲れているのかもしれません。少しだけ、あなたのできる範囲内でやって、その分おかあさんに甘えてみてください」
と言うようなものがあった。
他の回答はほとんど「中学生なら自分の事は自分で出来る」だった。

なるほどーと思った。
中学生だから、自分で家事が出来るとはいえ……、家事はかなりの負担になるのも事実だ。大人だって負担なのだから。
母親がいるなら、やって欲しいと思うのが子供だと思うし、勉強にも集中できない。

母親の状況がほとんど書かれていないので、実際はどうなのかは分からない。
が、父親の話はほぼ出てこないのも不思議。
もしかしたら、シングルだったのかもしれないケド、父親がいるなら父親も家事を負担してなるべく子供への負担は減らした方が良いと思う。

もし、それがネグレクトに近くて食料も家にない状態ならば、児童相談所行きかもしれないけれども。




家事をしない親も毒親に含まれるの?とちょっと考える。
ネグレクトは虐待だけれども、子供に料理をさせたり洗濯をさせたりも虐待……とは言えないなぁ。
毎日家事を押し付けられて、勉強の時間が消えるなら別だけれども、お手伝いの範囲内なら虐待とは言えなさそうだし。ううーん。。

たぶんこちらも、親子関係次第になりそうだけれども。


おまけ


毒親では無かったら、大学進学させているのかと言われたら……。
毒親でも子供を大学に行かせる親はいると思う。

普通の親(子供を傷つけない対応)だったら?と考えると
「お金が無いけど、奨学金や他の方法を一緒に探そう」としてくれるのかなと思った。


ーーー

親が離婚して、子供が家事の中心になっていた従姉妹たちを見てると
『家事を子供にさせる影響』なんてものを考える。
手伝いの範囲を超えると、勉強の時間も消えるし、理不尽さも感じるし、自分は他の子供と違うっていう劣等感も持つ。

家庭や子供によると言われたらそうだろうけれども。
片親の喪失の上に家事負担が子供にかかってくるって……なんかなと。




つらつらと思うままに、話が飛んでるのです。