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子供を一人で行動させる事について考える

2022/05/02

コロナ対策として、休校になった。
子供を預ける先が無いと話題になっていた。


で、そこに上がるのは『昔は一人で留守番をしていた』というもの。
確かに、トトロのメイちゃんやサザエさんのタラちゃんは一人でウロウロしている。
今、そんな事態になっていたら虐待を疑われかねないなと思いながら、タラちゃんのお散歩を見ていたりもする。

昔の人は『昼間に子供が一人でいても大丈夫』と思うかもしれないが、そうとも言えない。
今も昔も『大丈夫』だったわけではない。結果的に『死ななかったから大丈夫だろう』と思っているだけだと思う。

今、子育てをしてる人達の反論として『今は昔と違って不審者が多い』と言うのを見かけた。
確かに『不審者情報は多い』が、これも不審者が増えたわけではないとも思う。
昔から『不審者』はいた。が、人の移動が少ない昔は『よそ者=不審者』だった。
で、よそ者がいれば警戒した。しかし、『土地の人間』が不審な事をしていても「いつもの事」としてスルーされていた。不審者の数に入らずにいたという事だと思う。


けど、現代はそもそも『よそ者=不審者』という構図は成り立たない。
仕事は家の周囲と言うわけにはいかず、公共交通機関や自動車などで遠くまで移動する。
これでは、昔のように『よそ者=不審者』という判断は出来ずに、『不審な行動をする人』が不審者になる。
例えば、『子供に声をかける=不審者』と言う事だ。その土地の人間かどうかは関係ない。
内容にもよるけれども、『子供からの不審者情報』と言うだけでは詳細は分からない。
単に同じ方向に行くだけだった人が、『ついて来るように見えた』から不審者扱いされる可能性だってある。
不確実な情報が不確実なまま飛び回るのだから、「不審者情報」は多くなるだろうなと思う。


個人的には不確実な『不審者情報』よりも、現実的な『事故』の方が危険な気がする。
車一つとっても、どこで事故にあうかは分からない。
これもある程度身長があれば、運転手からも見えて、事故の確率は減るけれども、小学校1・2年ぐらいでは身長が足りず見えづらく、事故の可能性が高くなる。

私が住んでる県では、用水路に落ちるという事故が多い。
ニュースで見るのは高齢者が多いが、私が子供の時クラスメイトが水の事故で亡くなった。
水の事故だって決して、他人事ではない。
子供が小さければ小さいだけ、『事故』の確率が高まる。経験値と知識が圧倒的に足りないのだから、大人が気を付けるしかない。

家の中だって、火事や事故・思ってもない怪我をする可能性はゼロではない。


今は『不審者が多いから怖い』のではない。昔から不審者はいた。数えてなかっただけだ。
そして、今も昔も
『小学校低学年程度の子供が一人でいる事が、危険である事に変わりはない』

もちろん、それ以上なら安全なのかと言われたら、そうとも言えないが危険度は徐々に下がって行く事に違いはない。
……また別の危険に遭遇するようになることもあるだろうけれども。


トトロのメイちゃんだって、行方不明になったと捜索するシーンがあった。
子供はいつだって、危険と隣り合わせである事に『今も昔も』変わりはない。


『昔は良かった』ではなくて、『単にあなたの運が良かった』だけ。