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熱中症今昔物語

2022/05/02

今の子は暑さに弱い……わけではないと思うケド、なぜか『今の子は弱い』という話が時々出てくる。
理由は『クーラーを使っているから』らしい。

クーラーを使わないといけないくらい日本の夏は暑い。それだけの話が、なぜか逆転する。


うちにはクーラーがない。扇風機と自然の風でいつも夏を乗り越えていた。
が、隣にソーラー(太陽光発電)の設備が建ち、家に通る『自然の風』は減った。
なんなら、ソーラーの壁が熱風を作って家へ舞い込んでくる事も。
ソーラーを建てた会社に冷房の資金を要求したい気分が沸き上がる夏となっている。
家にクーラーがないのは、まだ誰も倒れていない=救急車を呼ぶ事態にはなっていない事と、家が古くてクーラーよりも建て替えか?という話になってしまう事と、クーラーへの苦手意識から……というようなところだ。
とにかく『生きているから、まだどうにかなる』という気力で夏を乗り越える。


今年は、夏休みが短い。あっという間に二学期が始まった。
二学期開始後一週間もしないうちに、近所の子が熱中症で倒れた。

それを聞いた父(60代)が、上記の『今の子は暑さに弱いから』と繰り返し言ってくる。
確かに学校にはクーラーが入り、家にもクーラーがある生活を今の子は送っている。
けれども、この暑い中30分近く歩かなければ学校に辿り着かない事を考えると、それだけで熱中症になりそうだと思う。
30分外を必死で歩いている子どもに対して、『弱い』とは言えない。

たぶん、父は現状を把握していない。
熱中症で倒れる可能性があるのは60代父も同じだ。
外での体力仕事をしているのは父なのだから。だが、父は長年の経験から『大丈夫』と思い込んでいる。

子どもの身体は不完全で『弱い』かもしれないが、それは今も昔も変わらない。
昔はそもそも『熱中症(熱射病)』の認知度も低かった。それで死ぬ人も居なかったわけではないが、認知されていなければいない事になる。
熱中症は認知度が広がって、『気を付ける対象』になっただけにすぎない。


今の子供が特別『弱く』なったわけではない。
今も昔も変わらず、子供は『弱い』
ただ、認知度の広がりが『昔とは違う』だけ。


対策があるなら、そうした方がいいと思う。


そして、うちでは毎年『暑さ』との我慢比べを続けている。
いつまで勝てるかな。