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大学は贅沢品か?

2022/05/03

妹とこんな会話になった。

私「大学生も風俗で働かないといけない子がいるんだって」
妹「え? だったら、大学なんて行かなきゃいいじゃん」

大学は贅沢品だと疑ってないし、疑う事もしない家だったと思い出した。

私は学びたくていろいろ調べたけど、大学4年間も行かせてくれとは言えなくて学費だけを調べて専門学校に行った。
何が学べるかは二の次だったけど、もしお金の心配をしなくて良かったなら大学に行きたかったし、もっと『学べる事』だけを調べて大学を選んでいたかもしれない。

仕事を始めてからも、大学に行ける方法はないかを調べたけど……金額と時間の問題を越えられない上に『そこまでして学びたい』と思える魅惑的なものが大学を調べて見つけられなくて止めてしまった。
学ぶ事は好きだけど、それが『大学と言う場で学べるのか』というのも専門学校に行って失敗したなと思ってしまった私は持っていて大学は憧れがあるケド、選びきれないものだった。

でも、『大学進学』が選べたら……という思いはずっと持っている。
ついでに私は専門学校も奨学金を得て行っている。卒業と同時に借金だけが残る苦しさも知っている。

ちょっと調べると、この記事に的確に書いてあって……そうそれなのよ!!と思った。



学業の価値を分かってない親の元に育つと、中学辺りで理解する。
『このまま勉強しても意味ないな』
さらに私が育った土地は『男ならば大学に行ってもいいけど、女は嫁に行くのに学問は要らん』という価値観がはびこっていて、勉強が出来る程度では大学進学を目指せる環境にはなかった。

親の『大学は行かなくてもいい』『女に学業は要らない』という二つの壁を乗り切れるほどの馬力が私にはなかった。

中学辺りで生きているのが嫌になり、高校に入ると勉強の意味すら分からなくなったので成績が下がった。
でも進学校でも何でもない。田舎によくある
『進学クラス』『就職クラス』『花嫁クラス』の三つそろった高校だったので特に問題はなかった。
ついでにこれは、わざとそう書いているだけで中身はもっと別の名称です。『進学クラス』と言っても、女性は短大がほとんどだし、就職する人もいるので進学校というわけではない。

私は『花嫁』が嫌だったので『就職』にしたけど、就職する気もなくて高校卒業前に死にたいと思って高校に入学した。
それが変わったのは、大学や専門学校の資料だった。いろいろ見てると面白かったし、ワクワクした。でも、大学は金額を見るだけで『ダメ』だと分かった。金額以外の部分はワクワクしたけど、金額はリアルだった。


親への説得。金額の問題。一人暮らしの問題。越えなければいけないものが多すぎて、考えるだけで眩暈がしたが、色々と駆使して親への説得のために資料を集め、それらを示してどうにか親を説得した。

そこまで私は色々と頑張ったが、弟は先生の推薦と先生の説得であっさりと大学に進学した。
……正直、がく然とした。私はいろいろ調べて、いろんなものを妥協して行きたいと親を説得したのに、弟は
『何で大学に行くのか分かんないんだよね』
と言って大学に行ったのだ。

理由は弟が男だったからだ。もちろん、弟も奨学金を得ていた(先生が調べて無利子・無返還のモノだった)し努力を全くしなかったとは言わない。けれど、この差は何なのだろうか。


私が越えたかったものを、目の前で軽々と飛び越される姿を見つめるのは、もう何とも言えない。



さらに私は親に学費を出してもらう時に
「これはあんたの結婚費用だから、結婚した時には何も渡さない」と宣言されていた。
弟は結婚してそれなりの結婚費用を貰っている。


私に結婚願望がなく結婚していないというのを差し引いても、同じ親の子供なのに、男と女の差はこんなにも深いのだと思ってしまう。


一番最初に書いた妹には子供がいるが
「女の子だもん。大学になんて行かなくていいし、行きたいなら自力で稼げばいいよね」と言っている。

価値観の再生産。それに疑いも持たない。


そんな価値観にウンザリする。