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大人になるって何?

もっと大人になれると思ってた。
もっと上手く人と接することができて、苛立つことも減って、悲しいことも傷つくことも減る。

大人ってそんなものだと思ってた。



最初の期待は『中学生になったら変わる』というものだった。なぜか小学生の私は、中学生の私は今とは違う自分になれると思ってた。


んなわけがない。私は私で、何も変わらない事にがっかりした。

その後はもう、『うっすらと期待しつつ、たぶん変わらない』と思ってた。それでも二十歳になったら何か変わるんじゃないかと期待した。


たぶん、二十歳が一番傷ついてめちゃくちゃで訳が分からない時期だった。三十ぐらいでもそんな感じになったけど。


で、今。


私、変わりそうにないな……と諦めた。これ変わったら、私じゃなくなるじゃんとすら、思ってる。
変わらないものは、『変わらない』のではなくて『変えられない私』の部分なのだと思う。その外側なら、たぶん変わってる。
小さいことなら、これがわかって、これが出来るようになって……と言う部分もある。


でも、一番変わりたい『傷つかない』『考えすぎない』『反応しない』というものが無理だった。
傷つくし、考えるし、反応しちゃうんだもん。
いい年してさって思うよ。若くないんだから、くだらないと思うなら無視したらいい……わかってるよ。
わかってるけど、それ、無視したら私ではなくなってしまう。


無視できないから、考えるし、反応してしまうし、傷ついてる。
そういう『無視できない部分』はそのままでいたいし、その点について『見なきゃいい』っていう人間とは残念ながら関われない。


それ、私に私をやめろって言ってる事だから。


年をとるって賢くなるわけじゃない。恥が増えるだけ。でも、『自分は何か』は見えてくる。そういうのがうっすらでも見えてきたら、生きてた甲斐はあったかなと思う。

そういう積み重ねもあるんだなと思えるくらいには生きてしまった。


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