以前、WEB小説のゾーニングについてのことを書いた時に、一般書籍や名著にも性表現残虐表現があるという意見を貰いました。
 ありますね。だから何でしょう? 時代は変わります。ルールも変わっていきます。常識も価値観も変わっていきます。
 過去の作品は『その時代には許容されていたもの』や『その時代にはまだ理解されていなかったもの』として、読むだけです。これが今の時代に近くなりスマホが出てくる中に差別表現が混ざり込むと、私には読むのが難しくなりますが、100年後の世界は『過去の事』として読んでくれることでしょう。文字情報の良いところはしっかりと『情報が文字として残る』事です。さて、その時代はその表現をどのように捉えていたのか。どんな意味があったのか、またはその表現はその作者特有のものだったのかetc.考える点は多々あります。
 また、一般書籍の読者対象は『大人(成人)』です。子供向けに書かれていません。子どもたちには児童書(またはヤングアダルト)というジャンルがあります。子どもも読める一般書籍はありますが、だからと言ってその書籍が子供向けに書かれたわけではありません。この辺りをごちゃ混ぜで語るのもやめてください。
子どもにお勧めできない一般書籍が存在しても何も問題はありませんし、一般書籍を子どもが手にしても法的には問題はありません。ただし、子どもにとって有害ではないとは言えません。
また、児童書の中にも古いものは現代では問題となるシーンや描写があるので、小さな子どもに見せないようにする場合があります。差別問題では紆余曲折した作品もあります。必要なのはその作品を読む上で必要になりそうな知識。また子どもの年齢次第では『読ませない』という選択も必要だという事です。
その為の知識が大人側に必要だと思うのです。必要なのは大人の教育ですね。
《《創作小説ゾーニング目次》》
